2013年04月13日
英語でドバイ・アブダビ
こんにちは。
人種差別ではなく人種区別の国だったアラブ首長国連邦
先日(2013年3月26日~4月2日)、塾生2名を連れて、アラブ首長国連邦のアブダビとドバイに行ってきました。
アブダビ国営のエティハド航空の飛行機に乗り
機内で到着前に朝食を食べ
きれいなスチュワーデスさんと写真を撮り
友人の車に乗り
友人の娘さんが通うブリティッシュ・インターナショナル・スクールを見学したり
その学校の目の前も砂漠だったり
友人のマンション敷地内にあるプールに塾生が服のまま突き落とされたり
ラクダのミルクを飲んだり
ラクダのハンバーガーを食べたり
九州人にもかかわらず、明太子をアブダビで生まれて初めて食べたり
納豆まで朝食で食べられたり
スーパーマーケットでとっても長いお米を見たり
バケツ・サイズのヨーグルトを見たり
羊の脳みそを見たり
豚足ならぬ羊の足を見たり
いろいろなナスを見たり
いろいろなスパイス・香辛料を見たり
イチゴのジュースを見たり
キウイとライムのジュースを飲んだり
家電店で販売されている鍵付きの冷蔵庫を見たり
コーランの音読セットを見たり
サウジアラビア人の高校1年生とディナーを食べたり
世界一のビルに上ったり
世界最大のショッピングモール(サッカー場50面以上の広さ)に行って
「肩や膝は隠しましょう」というドレス・コード(服装のルール)があったり
言葉を失なわさせられた美しさとスケールと豪華絢爛なモスクを見たり
モスクに入るための服装規制があったり(上段がOKな服装)
フェラーリ・ワールドで将来乗る車を選んだり
シミュレーターで試乗したり
フィリピン人の元警察官と軍人の方に教わりながら拳銃を撃ったり
イラン人の運転するトヨタ・ランドクルーザーで砂漠の中を爆走したり
砂漠で泳いだり
ラクダさんと写真を撮ったり
カワイイ赤ちゃんラクダがいたり
サンド・バギーで爆走したり
民族衣装を着て
お祈りをしてみたり
砂漠の真ん中につくられたキャンプで
日が落ちてからディナーを食べたり
水タバコを試してみようとしたが、「体に悪いらしいよ」と聞いて断念したり
ベリーダンスを見たり
パキンスタン人の店員がいるカフェでランチを食べたり
インド人(?)の店員がいるガソリンスタンドに行ったりして
帰国しました。
今回訪問したアラブ首長国連邦は16ヶ国目の外国でしたが、冒頭に書いたような人種区別がここまで進んでいる国は初めての体験でした。
下の写真に写っている Emirati と呼ばれるアラブ首長国連邦の国籍を持った人々は、全人口の約2割を占めるに過ぎず、
この人々が公務員や大手企業(と行っても国営だったり王族が株式を持っている)の上層部を占め、豊かな石油収入によって教育や医療は無料で、所得税もありません。
そして、アラブ首長国連邦はイギリスから1971年に独立したばかりで、建国41年の歴史しかなく、極論すると「遊牧民が石油のおかげで大金持ちになった」ような国です。
そのため、人材や技術の蓄積がなく、インフラや都市計画も海外からの技術や知識に頼っているような状況で、Expats と呼ばれる海外駐在員が多数働いています。Expats で多いのはイギリス、ドイツ、フランス、アメリカ、オーストラリア、メキシコ、コロンビア、フィンランド、韓国、中国、マレーシア、シンガポール、ケニヤ、オランダ、スペイン、ロシア、アゼルバイジャン、南アフリカなどだそうです。
そして、この Expats と供にアラブ首長国連邦の人口の残り8割を占めるのが、外国籍の住民で他のアラブ諸国から来た人々やイラン人、外国籍人口の約50%を占める南アジア系のインド人(140万人)・パキスタン人・バングラデシュ人・スリランカ人、東南アジア系のフィリピン人、欧米系、東アジア系の人々などです。
これらの外国籍の多くの出稼ぎ労働者は、石油収入によって豊かになったアラブ首長国連邦に出稼ぎとしてやってきた人々です。
しかし、原則的には単身で入国するのが条件で、家族を連れての居住は認められていないそうです。長期在住者でも国籍取得は大変難しく、失業者は強制送還されるなど、外国人へは厳格な管理体制がなされています。
アブダビに3年ほど住む友人の生活圏内における個人的な感覚では、ざっと以下のような感じだそうです。
フィリピン人
スーパーマーケット、ショップ、スパなどの店員
メイド&ナニー(女性)、ドライバー、エレクトリシャン(電気工)、集合住居敷地の門番
インドネシア人
メイド&ナニー(女性)
エチオピア人
メイド&ナニー(女性)、ドライバー、トイレのウォッチウーマン(女性)
インド人
スーパーマーケットの店員・マネージャー、個人店主、ドライバー、タクシー、ウォッチマン、ショップ店員、エンジニア、プラマー(水道工)、ガードマン、集合住居敷地の門番
パキスタン人
タクシー、ドライバー、工事現場作業員、個人店主、店員、トイレのウォッチマン(男性)、ガードマン、集合住居敷地の門番
イラン人
砂漠ツアーのドライバー、店員、ウォッチマン、車関連ビジネス
バングラディシュ人
ウォッチマン、ビルやビラのメンテ、工事現場作業員、清掃夫
スリランカ人
ビルやビラのメンテ、工事現場作業員、メイド&ナニー(女性)、ガードマン
ネパール人
トイレのウォッチウーマン(女性)
イエメン人
ガードマン
エジプト人
ガードマン、タクシー
シリア人
ガードマン、タクシー
この他にもレバノン、ヨルダン、イラク、チュニジア、パレスチナ、モロッコ、リビア、アルジェリアなどから出稼ぎに来ているそうです。
このように、実質的な労働は外国人出稼ぎ労働者に頼っているため、新築物件の家でもとんでもない仕上がり具合で、日本ではありえません。
出稼ぎ労働者の月給は様々だそうで、住み込みのメイドが食事込みで800~2,000ディルハム(2万円~5万円)。道路などで水をまいている英語が話せない労働者は600~800ディルハム(1.5万円~2万円)
ちなみに、トイレのウォッチマン・ウォッチウーマンはモールなどにあるトイレの中に一日中いて監視(?)している人です。
これだけの人種の人が日々の生活圏にいますので、必然的に共通語は英語になります。
そして、何より驚いたのが「エコ」「節約」などという言葉が存在しないということです。
ガソリンが1リットル1.72ディルハム(約43円)で、ガソリンスタンドは国営のため、価格はどこでも同じです。
68リットル入れて満タンにしても、支払いは117.07ディルハム、約2927円です。
トヨタのプリウスは一台も走っておらず、トヨタのランドクルーザーなどの SUV がBMWやベンツよりも幅を利かせています。
「現地に行かないと自分の思考範囲に入らない」、旅行中、塾生に何度となく伝えた言葉です。
学校の教科書やインターネットでは、情報は手に入りますが、その情報を使いこなす「思考範囲」に自分自身を入れ込むことができません。
やっぱり、「事件は現場でしか起こらない」のです。
Posted by 百武塾 at 10:00│Comments(0)
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