2025年05月04日
青陵中・武雄高校は良い学校か?①
2025年5月4日更新
「お子さん次第です!?」
こんにちは、百武です。
「青陵中はどうでしょうか?」というご質問を保護者のみなさんからよくお受けしますが、結論は冒頭の一言になります。
→青陵中は良い学校か?②
→青陵中はよい学校か?③
なぜ、「お子さん次第です」の一言になるかといえば、
青陵中→武雄高校→国公立大学→安定した良い職業
という図式がすでに崩壊しているからです。

こちらの『大学の真の実力 情報公開BOOK 』に下記のデータが掲載されています。

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黄色マーカーは2021年の学部別・学科別の卒業者数、ピンクマーカーは就職者数です。
九州大学 卒業者総数 就職者等数 就職率
文学部 158名 107名 68%
法学部 211名 141名 67%
経済学部 250名 197名 79%
佐賀大学 卒業者総数 就職者等数 就職率
教育学部 118名 108名 92%
芸術デ学部 112名 80名 71%
経済学部 253名 223名 88%
上記のデータが示すように、九州大学や佐賀大学に進学したからと言って、「順風満帆・パラ色の人生」が保証されることはありません。
大学合格は「本当の戦いはこれから」「不確実な競争へ」の単なるスタートでしかありません。
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また、下記グラフが示すように、そもそも武雄高校から国公立大学に合格できるのは定員240名の5割前後(グラフの青とオレンジ)の生徒です。

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武雄高校、国公立大学合格者推移

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また、県立武雄高校には県立青陵中から120名(内進生)と他の市立中学などから120名(外進生)が、毎年、入学します。 しかし、その中から上記の「国公立大学に合格する5割前後の生徒」は青陵中の卒業生がほとんどかといえば、まったく違います。
下記グラフは平成5年度と6年度の武雄高校3年生のクラス別青陵中生(内進生)の割合(グラフの青)ですが、注目すべきは、中央の3組の理系グレードクラスと4組の文系グレードクラスです。

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小学校6年生で適性検査試験に合格し、中高一貫教育の青陵中学校で学んだ生徒たちの教育が「正解」であれば、3組と4組の生徒はほとんどが青陵中生になるべきだと思いますが、実際にはそのような結果にはなっていません。文系・理系のグレードクラスを合わせると、令和5年度生の場合は46名、令和6年度生の場合は54名しか、青陵中出身者がいません。
つまり、青陵中学校に入学しても、学年順位で50~60番、半分以内の順位にいないと、武雄高校に入学しても、国公立大学合格は厳しいということです。
また、青陵中学校出身者は平成5年度が107名、6年度が109名しかおらず、5年前に青陵中に入学した生徒の1割前後が別の学校に進学・転校しています。
青陵中学での3年間で大きな学力差がつき、また、武雄高校入学後にも青陵中を不合格になった他中学出身者から「下剋上」を食らうことになります。
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さて、話を戻して・・・
ただ、「お子さん次第です」と言われても、判断がなかなか難しい保護者やお子さんもいらっしゃると思いますので、いくつかのデータを示しながら、お話したいと思います。
ちなみに、2007年青陵中開校以来、百武塾からも27名の塾生が国公立大学に入学していますが(2024年3月現在)、内訳は以下のようになっています。
15名 青陵中→武雄高校→国公立大学
12名 市立中学校→高校普通科(武雄・白石・鹿島)→国公立大学
ということで、青陵中学校に不合格になっても、青陵中を受験しなくても、国公立大学への合格チャンスはいくらでもあります。
では、学習面、進路、大学受験、将来、生徒の特徴などの項目ごとに見ていきたいと思います。→②につづく